感じたままに、自由に、楽しく!
ネリビのワークショップで美術と遊ぼう「ひらかれた美術館」としてさまざまなイベントを展開している “ネリビ” こと練馬区立美術館。教育普及事業の一環として開催されるワークショップも、美術をより身近に感じてもらえるよう工夫され、「美術館が特別なものではなく、日常の一部として気軽に来れる場所になってほしい(学芸員の真子さん)」という思いが込められています。今回のイベントレポートでは美術の楽しさを体感できるワークショップを2つ、ご紹介します。
まずはじめに、1月17日に開催された「まねして、組み合わせて、自由な模写」です。美術館の所蔵品をカードにした教材を使ったワークショップで、参加者は80枚の作品カードの中から好きなものを数点選び、それらを自由に組み合わせた1枚の絵を“模写”します。まずはカードで作品の観察からスタートです。「葡萄の絵はどれでしょう?」「蝶は何匹いる?」など学芸員が出すクイズに答えながら作品細部を見ていきます。それから展示室へ移動し、実際の作品を鑑賞します。この日は開催中だった「35年の35点 コレクションで振り返る練馬区立美術館」を鑑賞しました。そして選んだカードとにらめっこしながら模写を進め、完成を目指します。美術作品を深く鑑賞して、美術館で作品と対面し、絵を描く…。1枚の模写を完成させるまでの過程は、美術をより身近に感じられる体験となったはずです。参加者の完成作品にもそれぞれの視点が素晴らしく表現されていて、とても興味深いワークショップでした。
続いて1月24日から計3日間、小・中学生を対象に行われた「ネリビラボ」です。今回で開催2回目を迎えたワークショップです。参加者は各々美術館にある画材や素材を自由に使い、 “作りたいもの” を“作りたいだけ” 作ります。1日で完成させても、3日間かけてじっくりと作っても、未完成でも構いません。初めての道具や画材にチャレンジするのも自由です。子どもたちの創作意欲のまま進めていくので、どんな作品が飛び出すか予想がつきません!学芸員やアーティストのスタッフも常駐しますが、危ない時や困った時だけのお手伝いなので、基本的には「自主制作」です。おしゃべりしながら取り組む子、黙々と作品を作る子、それぞれの創作スタイルから次々と作品が生み出されていく様子は、見ているだけでもワクワクしました。「ネリビラボ」は今後も新しい試みを実験的に取り入れていく“進化するワークショップ” だそうで、これからも子どもたちの感性を刺激する出会いが待っていることでしょう!この日は開催中だった「35年の35点 コレクションで振り返る練馬区立美術館」を鑑賞しました。
今後も世情に合わせながらワークショップは開催予定なので、ぜひ“ネリビ”から美術の世界へ遊びに行ってみてください。