創作の息吹が感じられる、作家の肖像の魅力。
この小企画展でとりあげるのは、練馬区に住んだ5人の作家(生まれた年順に、松本清張、檀一雄、五味康祐、瀬戸内寂聴、藤沢周平)の練馬時代の写真と、檀・五味両氏の愛用の衣服です。
生きた時代やジャンルはそれぞれ異なりますが、各作家にとっての重要な歳月が、練馬区の記憶に重なっています。
・芥川賞受賞以後、『張込み』『点と線』『砂の器』『天城越え』など次々と名作を生み出すエネルギーに満ちた松本清張。
・放浪に身を投じるとともに、詩情あふれる作品で多くの芸術家に強い影響を与えた檀一雄。
・戦後の剣豪小説を切り開くと同時に、クラシック音楽やオーディオに深い祈りを込めた、五味康祐。
・悩み多き練馬区時代に(まだ有髪でした)、女流文学賞を受賞した瀬戸内寂聴。
・市井の生活をこまやかに描き、国民的作家と称されながら、「普通の生活」をこよなく大切にした、藤沢周平。
また、本展では、練馬区所蔵の五味康祐氏の伝統工芸の織物による夏衣、昨年度に区に寄贈のあった檀一雄の中国伝統服を展示します。
生活環境の変化によって触れる機会の少なくなった和服の季節感や、日本の精緻な手仕事による夏の着物の魅力もご紹介したく存じます。
ぜひご覧ください。
主催 練馬区・(財)練馬区文化振興協会
会期 平成23年7月9日(土)~7月31日(日)
※7月11日(月)、19日(火)、25日(月)
会場 練馬区立練馬文化センター ギャラリー(2階)
(東京都練馬区練馬1-17-37)
西武池袋線、西武有楽町線、地下鉄大江戸線「練馬」駅北口駅前
観覧料 無料
(解説パンフレット無料配布)
●関連イベント
【ゲストトーク】いずれも午後4時~、会場にて、参加自由
7月16日(土)早稲田大学参与・エッセイスト 小玉武 氏
「練馬の文学者たち」
7月23日(土)武蔵大学教授(日本服飾史) 丸山伸彦 氏
「家紋あれこれ」
【学芸員による解説】
7月10日(日)、17日(日)24日(日)、31日(日)
いずれも午後4時~、展示室にて、参加自由
● 被災者支援のための物販にご協力をお願いいたします。
今回の大震災で直接的被害を受けた、宮城県の伝統工芸の「若柳地織」の製品(小物類)を
会場にて販売いたします。宮城県経済商工観光部からご紹介をいただきました。
伝統工芸の織物つながりで行うものですが、長く暮らしに寄り添ってきた日本の伝統工芸
を絶やさないためにも、ぜひお手にとってください。
●義援金箱も設置します。
●お問い合わせ (財)練馬区文化振興協会 文化推進係
〒176-0001
東京都練馬区練馬1-17-37
℡03-3993-3311/fax03-3991-9666
■文化振興協会トップから入る、小企画展情報をご参考になさってください。